デザインと設計の葛藤

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英語では設計者もdesignerになります。その逆も同じことです。
しかし、商品開発は、デザイナー(形を創造する人)設計者(その形を忠実にかつ、量産に対応できる形に纏める人)と
役割の分担があります。極端に言うと、デザイナーは設計の知識を網羅し、それを気にしすぎてしてしまうと、
発想に制限が生まれ、面白みにかけるデザインになってしまう。
設計者は、そのデザインを何とか具現化しようとしますが、量産の条件には制限があり、デザイナーとの押し問答となります。
これは事実、よくある開発プロレスです。いえいえ、プロセスです^^
冗談はさておき、その結果、デザインの見直し、設計方法の方向転換が発生し、ロスタイムが生まれます。

私は、この両者の役割を一人で進行するのが通常で、個人事務所としては、稀な方法をとっています。
そこで当たり前の葛藤が生まれます。デザインで手を抜けば設計も楽ですが、凝ってしまうと設計で苦労します。
各担当になりきっている時点ではそのベストを尽くすのが当たり前ですので、迷わず進むわけですが、
それでもデザイン段階で設計を考慮して進めることにより、スムーズな進行を実現しています。
一人二役は、苦悩も多いのですが、その反面、利点も多く、設計に入ってしまえば、デザインの意図を崩すことなく、
忠実にかつスピーディーに再現することが可能です。何よりもデザインしたものを設計、量産のプロセスまで
劣化することなく具現化することがデザイナーの責任なのではないでしょうか。
昨日、新規のお客様より、デザインは上がっているのだが、設計できない(量産できない)構造で相談したいとの連絡がありました。
以前にも数回同じような相談があったので。。ふと、思い独り言です。